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健康は万事の礎

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森   勝 一
森勝一建築事務所






 今年の誕生日がくると66才になる。高齢者の仲間入りしたせいか近年、特に体力の低下と共に健康が気になる。体力の向上を望むことはとても無理で、如何にスローダウンさせるかが精一杯の抵抗である。 
 若い頃は山歩きを少ししていたので、体力には多少の自信は持っていた。最近になってもう一度山へ行きたいと思い始めて、昔の本や地図を引っ張り出して眺めている。しかし、年月は待ってくれず、願望から夢に変わりそうである。
  二年前の夏、若い頃から一度は登らねばと思っていた富士山に登った。息子が富士山の麓の裾野市に住んでいるので、一才になる孫を見に行くのを理由に親族集 まって、結果として長女夫婦と息子と私の4人で富士山に登ることになった。8月14日夜中の2時過ぎに家を出て、須走り口新五合目迄は車で行って、早朝の 4時前に登り始めた。夏ではあるが肌寒い。樹林帯の登山道を1時間位通り抜けると、這い松や低い木々になったあたりで夜明けになった。遠方の丹沢や塔ゲ岳 の山並みが暁光に浮き出され、見事な朝焼けであった。六合目あたりにきた頃、もう廻りは這い松だけで立ち木は無い。遠山稜線からの日の出を眼下に眺め、ご 来光を拝んだ。娘は気圧の低下や酸素が希薄になり、少しバテ気味だったので「もうこれを見たら登らんでもええわ」といっていたが、用意していた酸素を吸っ て少休止をしたら、体調も回復して登攀を続けられた。七合目あたりからは足場が砂になって踏ん張りがきかず杖を使っての登山時間が多くなりきつかった。娘 は元気になったが、今度は私の太もものあたりがケイレンし始め、無理をすると登れなくなるので、小休止を多く取りながらのピッチダウンである。原因は酸欠 であったようで、やっとの思いで八合目小屋にたどりついた。ここで1時間程の休憩をとり酸素吸引と軽い食事をとった。他の3人は多分頂上へは無理だろうと 思っていたらしい。 
28-2.jpg  山頂を見上げると、傾斜はきつく、覆いかぶさってくるような迫力である。それまでの筋肉疲労を考えるとちょっと不安であったが、酸素とむすび2個がきいた のか足取りは楽になった。足場も砂場が少なくなり岩場になってくる。登りは岩場の方が楽で、急峻な所にはつたって登るロープがはられて、杖とロープを使い 腕力と脚力で登って行く。九合目位来た所で急にガスが発生してきたので、下界は雲界で見えなくなり、気温のほうも陽射しが無くなると寒くなってきた。小休 止をしながら八合目から3時間位で頂上に着いた。頂上はお土産屋や食べ物屋が立ち並び、人もごった返しで、イメージしてい
た頂上とは大分違っていた。浅間神社奥の宮へ参拝して朱印を押して貰い、その後昼食をとった。長女夫婦は二度と来る事が無いかもしれないので火口を一周すると言って出掛けた。
  山頂は下からの吹き上げが強く、思っていたより寒い。5度位だと思うが体感温度は真冬の様であった。山頂で2時間位滞在して下山の途についた。上の方の下 山道は砂道で雪の中のグリセードのような感じで一歩2~3m滑り降りる。2時間半位で出発地の新五合目へ6時頃無事到着、好天に恵まれた富士登山であっ た。息子は近くに住んでいるので、その後も何度か登28-3.jpg り、毎日トレーニングをしているそうで、最近はフルマラソンにも出場しているようだ。今年の荒川マラソンでは、3時間17分で走ったという。2年前の富士登山がきっかけになったのだと思う。
 高松工芸高校の校歌の一節に『誠実は百行の基、健康は万事の礎』と歌われている。健康維持のために、今年は30年余り登っていない石鎚山へ行ってみたい。そして、来年は穂高へもと願望している。夢とならない事を祈り筆を置きます。

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この記事について

このページは、sekkei-kagawaが2008年5月16日 11:32に書いた記事です。

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