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-(会員シリーズ)過ぎし日を語る - 福本富雄

賛助会発足のころ
福本富雄
(一社)香川県建築士事務所協会 賛助会
顧問 福本富雄
(シンコユニ(株))

 平素は(一社)香川県建築士事務所協会賛助会の活動に御協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 平成19年初めタカネ設計山上所長、森勝一建築事務所森所長、富岡建築研究所富岡所長、市原建築設計事務所市原所長の皆様から賛助会会員7社が呼ばれて集まりました。
 事務所協会山上会長より賛助会を「会として活動してもらいたい」と説明がありました。賛助会としては願ってもないことなのでその場に居た全員賛成しました。
 山上会長より「新年度に間に合わすべく賛助会会長を直ぐに決めて下さい」との事でしたが、集まった賛助会員皆が押し合いなかなか決まりませんでした。
 すると山上会長から「福本やってくれ」で出席者全員にも押され、固辞はしましたがお受けしました。
 引き受けはしたものの、何をどうすれば?さあ、困った!
 本会と相談しながら集まった各社にそれぞれの役を引き受けて頂き、取り急ぎ協会誌「idea」の組織表の印刷に間に合わせました。
 当時副会長を引き受けて頂いた東工シャッター桑崎氏、サンキ保子氏、日本ペイント市村氏が中心となり色々な協議を重ねてもらいました。

img-01-002.jpg 私は、会は皆で盛り上げ、賛助会に入会して良かった、と言ってもらえる会にしたいと思いまして、当時95社だった会員を増やす活動を続け、現在約128社にまで御協力を頂いております。賛助会の会員でも会社同士の面識がないようでしたので、全社出席を目的に合同委員会を開催し、本会との交流を図ろうと各委員会にテーマを作って頂き、協会の会長を始め各委員の先生方、専業の方々も出席して、終了後懇親会などで盛会裏でした。現在は秋に企画委員会の懇親ゴルフ大会、総務委員会の年2回ボーリング大会を行っております。賞品などは各社に協賛頂き、会を盛り上げて頂いております。技術委員会では本会で行なっていたセミナーを年3回引き継いで行っております。会員交流委員会では工場見学会を県外と県内を隔年で行なっております。

 昨年、会長を武田建設社長の武田さんに交代して頂きました。武田さんは大手建設会社の協力会の会長等多くの役職を兼ねており、益々賛助会を発展させていただける事と確信しております。
 私事ですが少し時間を作って業界の研修旅行に昨年はベルギー、イタリアに行って来ました。ブリュッセルの建材展では1万m2位の建物が7棟~8棟有り、木材から金属窯業、住設に至るまで資材ごとの展示ブースでとても1日では見学しきれません。職種柄で金属主体に木材窯業系を駆け足で見て回り、イタリアの世界遺産ナポリ地区、ポンペイ遺跡地域を視察しました。約2000年前のヴェスヴィオ山が爆発し一瞬にして火山灰に埋没した建造物の遺跡も見学しました。石畳の道路には歩道があり路肩の石には馬車繋ぎの穴があり、建物の内部の一部に彩色が残っている所もあり2000年も前にこれだけのものが出来る事の文明の高さに感動しました。
 世界一美しいといわれる海岸アマルフィ海岸を通り、白壁に円錐形の石積み屋根を載せた「トゥルッロ」が有名なアルベロベッロも見てきました。
 今年の建材展はドイツ、オーストリアでした。ドイツではベンツの本社・工場見学をしました。ボディのプレスラインでは12,000tのプレスでボディを絞り、何機もある40tの金型交換が8分だそうです。驚異の速さでした。
 ロマンティック街道を通りノイシュヴァンシュタイン城視察、最終日はウィーンで本場のオーケストラの演奏会に行きました。音楽は解りませんが圧倒される迫力です。しかも大半の観客が正装でした。急遽チケットが取れたので、こちらはジャケットのみの軍団で少々場違い気味でした。
 参加の度に外国の建物、文化に触れ日本との違いに驚かされ、日本もしかりですが、先人の知恵工夫の凄さに毎回感動しております。私ももう少し頑張ってみます。
 最後になりましたが(一社)香川県建築士事務所協会の益々の御発展と、会員各社の御繁栄を御祈念申し上げます。

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一魚一会は波止の上 高松港 サンポート 我ら怪しい釣仲間

井上 輝幸
井上 輝幸
T・R建築設計(株)

釣り歴−約50余年 釣った魚の数...わからん
設計歴−約40年 大中小、合わせて...100件程
釣り歴の方がはるかに永いのである。

 私の釣り好きは、亡き母と母の兄(叔父)のダブルDNAにより、仕組まれているらしい。
 香川県の讃岐富士(飯の山)の裾野、飯山町の大束川と言う川に隣接して、我が家があり、18才迄その地で育ちました、大束川は川巾が約12m、水深は深い所で3m、両岸は自然の樹木が覆い、清く澄んだ川には、鮎とか様々の魚が泳いでいて、夏休みともなると素潜りで、魚とか、カニなど取って、終日過ごしました、この川が私のゲーセンターでした。
 我が母は、家事の合間に家の横から竿をだし、モロコやらを釣って晩飯のおかずにするのだといって張り切って釣っていました。

img-01-002.jpg 母、曰く「趣味と実益なのよ・・・」
 「輝幸、渦巻きの上から餌を流すの、渦巻きをすぎたら釣れるよ」と教えてくれましたが、私はすでにその釣りは知っていましたが、その通りにして、釣れると母は、まるで童女のような笑顔で喜んでくれました。
 そこには、まぎれもなく母と子の会話がありました。

img-01-003.jpg 釣った鮒を、真黒になるまで、皮付きのまま炭火で焼き、その皮を取り除き、醤油と鷹の爪を加えて煮る母手作りの鮒の佃煮は、子供の頃味わった最高の御馳走だった。
つまり私の魚釣りは、釣った獲物を美味しく味わう生存本能なるが故なので、食えない獲物は御遠慮願う事にしております。

img-01-004.jpg 叔父さんとは、和歌山の湯浅湾へ、イサギとかアジを釣りに、大海原へ乗合船で出かけたものです、当時のイサギは大きく40センチクラスもあり、ウリ坊のように小さくありませんでした。帰りの土産は、有名な南高梅ではなく、この地特産の醤油です、この醤油をつけて、酢橘を絞って食べるイサギの刺身は、地球驚愕腹絶品なのでした。
 魚釣りは時々危険なときがあります、仕事にかこつけて日本海へ仲間と行き、仲間の仕事の合間、一人で水面下3メートルほどあるテトラの上で釣っているとき、滑り落ち、ランボーよろしく(この時分はいなかった)命からがら這い上がり、ずぶ濡れのまま震えながら仲間のところに帰ると、
 皆曰く、しれ~として「何か釣れたん・・・」ゴム長靴に、ワカメが空しく泳いでいました。

img-01-005.jpg ゴムボート釣りに嵌った時があり、その当時のメンバーは、
・長老―御年70才、釣りキチ、釣りの誘いは何時いかなる時でも断らない。
・ガチャ郎―某大手電気会社の営業課長、口も行動も兎に角、せわしない。
・すかたん―長老の会社の社員、いつも長老に、どつかれる、万事スローペース。
 このメンバーで泉南(大阪の南、和歌山の手前)の箱作の海岸に、ボート釣りによく出かけました。

 ある秋の夕方500m 程沖の三角テトラへ、夜のチヌ釣りに、いつものメンバーで、出かけました。
 夜の9時頃、誰もが釣れない中、突然長老が、「つ、釣れたー」と云い、そのまま声が消えてしまいました。
 私はあわてて長老のところへ行きましたが、なんと頭がなく足が天に向かってバタバタとしています、あわてて引きずり出しますと何としっかりチヌは手に持っていました、まさに執念です、この日を境に長老は釣神になりました、しかしその後、度重なる失敗で元の長老になってしまいました。

img-01-006.jpg 何時ものある日(何のこっちゃ)、同メンバーで尾崎沖(同じく和歌山の手前)へ朝5時より、カレイ釣りに出かけました、3捜のゴムボートが一斉に浪打際より、今まさに、出走(ゴムボートは出走て云う?)しようとした時、僅かに砕けた波が朝日に照らされ、そこだけ、まるで宝石をばら撒いたような絵の中、なんと、あのせわしないガチャ郎が、本物の逞しい漁師にみえるではありませんか、人間だれしもロケーション次第では それなりに写るものなのですネー。

img-01-007.jpg 高松のサンポートへの波止釣りは、ここ13年位通っています、私はいろんな魚を食してまいりましたが、特に大衆魚のアジとかイワシを今まで沢山食ってきたにも関わらず、サンポートで釣り始めて改めて旨く感じました、なんでかな~。

 例年8~9月頃より、サンポートでは、アジ、イワシがサビキ釣り仕掛けでよく釣れるようになります。
 未だ朝日の昇らない午前5時頃には、お互い名前も知らない釣り仲間がひしめきあい、一斉に竿をだし「さあ、きやがれー」と親父たちは吠えまくります(私も吠えます、ガオー)
 誰かが釣れるとあちらこちらで竿が曲がります、一度に5~ 6 匹掛かりますと手で掴めないものですから床に落ちます、床で魚がピョンピョン、親父はガオガオ、天から魚が降ってきた、おばさん魚と鬼ごっこ「天地鳴動阿鼻叫喚」もう波止の上は上や下への大騒ぎ、ちゃっかりおばさんナイロン袋を手に持って「これ貰っていい~」 おじさん、曰く「いいとも、持っていきやがれ」と江戸っ子風には言いませんでした、あくまで讃岐弁です。

 サンポートに行くときの私は、電チャリに特別仕様のアルミのリヤカーを引いて出動しています(愛車ベンツ1号)、それに椅子やら食い物やら、釣り道具をつんで、まるでピクニックさながらです、釣るときは、大抵、椅子に座り、屋島の上から朝日が顔を出すと、やおらウィスキーをぐびり、まさに至福の瞬間です(釣ってんのかな~)

 ある夜、行きつけの飲み屋のカウンターでサンポートでの釣り談義をしていますと、横に座っているおじさんが、「俺もサンポートで釣ってるよ~」と云います、即、打ち解けてしまい、釣りの話で大いに弾み、その夜は焼酎の量が増えてしまいました、次の朝フラフラでなんとか会社に行きましたが、その日一日仕事に成りませんでした。
サンポートでの釣り仲間は、お互い名前をいいませんが、このおじさんは多田さんと名乗って戴きましたので、私も名乗らせて戴きました、以来この店で二人で飲むようになりました(釣りに酒は合いすぎる~)
 この多田氏は大変ユニークな方で「俺は魚釣りもするけど、人も釣ってるんだ~」
 よく見ると、誰も釣っていない竿が3本、足元にちゃんと餌付で立てかけてあります。
 朝のサンポートでは散歩する人、ウオーキングする人、ジョギングする人が、誰彼となく釣り人に「何か釣れよん」と声をかけます、多田氏は、これと思った人に竿を手渡し釣らせます・・・多田氏に釣られてしまうのです。

 気が付くと、私も多田氏に釣られていました。
 今まで魚は釣ってきたけど、釣られたのは初めてだ~。
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img-01-008.jpg そんなこんなで、今日も愛車ベンツ1号に跨り、怪しい釣り仲間のいるサンポートへ釣りに行くのです。
 これからも、船釣り、磯釣り等、様々な釣りを楽しむのでしょうが、当分、サンポート通いは止められそうも無いな~。


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